■RRN4/用語解説■
※ ネタバレが含まれている場合があります。各話読了後にご覧くださいませ。
■ 舞台 ■
* 暁月市 【あかつきし】
都市伝説にもなっている、トーキョーと重なるように存在する異空間。『都市幽霊』と呼ばれる。
* トーキョー
神居たちの住んでいる街。現実世界。
* 暁月市の尺度に付いて
暁月市ではそれぞれの尺度が重要な位置を占めている。
つまり、住人はそれぞれの尺度でものを見、判断し、生活をする。そのため最悪の場合、外部からはじめてきたものはコミュニケーションはおろか行動自体が不可解に映る。
そして、尺度により街の様相も変化するため自我をしっかり持たないと街特有の雰囲気に飲まれてしまうと言う憂き目にあう。
当然、体感時間や季節も変わってくる。
対策としては、その現象を全て受け入れるか、自我をしっかりもって自分の尺度(客観性)を大きくして街と対峙することである。
都市幽霊・暁月市は伝説になるだけあって不可思議要素も伊達ではない。
ちなみに、静音にとって暁月市は想いの溜まった街に映っているらしい。
■ 1話〜2話 ■
* 風(噂の風)
どこからか吹いてくる風。掴むと紙縒りに変化し、噂を読むことができる。静音にしか受け取れないらしい。
* イマージュ
フランス語でイメージの意、他に魂を物理的に存在したと仮定したときの呼称を差す。
脳=魂という通説があります。この場合は大まかに精神と捉えても差し支えない。
* サーチャー
探し屋の総称。依頼さえあればなんでも探す。非合法ゆえ、公に出来ない代物を扱う事もしばしばある。
* ポーター
運び屋。メッセンジャーとも呼ばれる。
* ライアット・スティール
炸裂音だけが発生する手榴弾。殺傷力は皆無だがその大音響で人を気絶させるほどの威力がある。
* 余韻
残留思念の事。神居はあえてこの呼び方で統一している。
* 『「残留思念」を〜』
警察犬がにおいで手掛かりを掴むのと同じ要領で、神居は精神に相手の余韻、つまり残留思念を読み込んで相手の後を追いかける事が出来る様になる。
神居と余韻のシンクロ率が高ければ高いほど相手を追跡しやすくなるが逆に相手の精神に影響を受けやすいというリスクも伴う。
* 尺度
静音が個人のキャパシティを表す時に用いた言葉。
* 天に流れる 【あめにながれる】
これも静音が自分の尺度で言っている言葉。神居は「成仏」と言っているが、詳細は不明。思いを遂げた事により、より高い次元に上ったなどの解釈も考えられる。
* 「私を探して欲しいの」
静音が神居に依頼した内容。このことから静音は主体を持たない存在ではないかと予想される。
* 神隠し
人間が何の前触れもなくいきなり消え去る(行方不明になる)という現象、または人間を何処かへ連れ去ってしまう人外の存在。太古から世界各地に神隠しの伝説が存在している。
■ 3話〜4話 ■
* 次元
その世界を構造を現すもの。その世界を構成する軸の本数によって次数が変わってくる。
横軸(x)、縦軸(y)、高さ(z)、時間軸(t)など。ちなみに、この世界を構成する次数は21次元とされている。
* 空間的な3次元
空間図形のように、横と縦と高さで構成される空間、それを示す軸のこと。x、y、z軸の合わさった空間のこと。
* 時間軸
よく話に出てくる4次元は、現在の時の流れのことである。時間軸にはそれに加えて、過去の始まり、過去の時の流れ、大過去、線過去、未来の時の流れ、点未来、線未来、未来の終わりの合計9本の軸で構成される。
しかし、点過去、線過去は大抵一つと数えられるので、時間軸が7本、空間軸が3本それが組み合わされて合計21次元となっている。
* 空間の共有
2次元の世界に、3次元の物体は存在することが出来ない。なので、同じ場所に物体があったとしても、その物体がそれぞれ存在する世界の次元が異なっていれば、重なることは無い。
* 焼夷弾系の手榴弾
第二次世界大戦にて、アメリカ軍が空爆に使用した焼夷弾と同じようなもの。油と卵の卵白などの材料で作ることが出来る。簡易手榴弾。
* 発散
数学上、微分や積分などで式が無限或いは0になってしまうことを指すが、この場合、存在が消滅してしまったことをさす。
* 3次元座標
グラフや空間でその存在場所を示す箇所を、x、y、zの3文字を用いて表した座標のこと。(x、y、z)
* ベクトル軸、時直線
ある空間、ある方向性(ベクトル)に沿って作られた新しい軸。この場合では、時間軸にプラスされている一つの軸のことをさしている。また、その軸に対する直線。
* コンビネーション(C)
数学で、N個の中からR個を取り出して組み合わせるという意味。nCrと表記する。ちなみに、n*(n-1)*(n-2)…*(n-r)/r! 【!は会場記号】
* 『光よりも速い速度で〜』
光の速さは秒速30万kと言っていいといわれている。地球が自転する方向(w)とは反対方向に向かって光が進む速さよりも、速い速さで進むことにより、時間軸をさかのぼることが可能であるという。
これを時間軸の逆行という。ここでは、逆行現象により、暁月市と現世界のやり取りが可能であることを説明している。
* ∂(偏導関数)
難しいので、説明は省きます。本編になんら関係は無いので大丈夫です。導関数と大雑把に考えていただいてかまいません。
* ガウス【G】
磁石の強さを表す記号。一定の面積の中に、何本の磁力線が通っているかで示す。作中にあるGとはガウスのこと。小文字のgは重力加速度です。
* 『この世界で順列を許す方法〜』
静音の考え方…、物体すべてに次元が備わっているという考え方を用いて説明すると、ある空間に5個の物体があると仮定すると、Aには21通り、Bにも21通り、Cにも21通り…ということになり、全部で21の10乗パターンの順列が予想できる。(重複を許し、組み合わせではない)
暁月市には五万と物があるために、事実上パターンは無限とおりである。
* 0次元
0次元とは軸を持たない、点のこと。
■ 5話〜7話 ■
* 勝也の能力について
作中では詳しく述べられていないが、神居の能力とは系統が同じでも違うもの。
まだ発展途上のため完全に発現している訳ではなく、発現の形も不定形。この時点では自らの意思でコントロールは出来ていない。
神居は「未来を選び取る能力」と言っている。
* SHION
秋月静音(しずね)を形成する四人の人格の総称。彼女らの精神が核となり、現在の暁月市が誕生した。
* ライター
他人格の情報、行動を把握し、まとめる役割を持つ人格のことをSHIONがそう呼ぶ。四人の人格の中ではC-ONを示す。
* 神居が暁月市へ来るために使用した装置について
指定された特殊条件を満たす空間を作り、逆行現象を発生させる装置。(逆行現象については、3〜4話での項目『光よりも速い速度で〜』参照)
『次元の罠』とも言っていることから、不定形の暁月市を『捕える(捉える)』ものとも考えられる。この装置の作成のため、銅線、アンテナやプラグ、簡易手榴弾、銀のアタッシュケース(鍵となるものらしい。詳細不明)などが用意されている。
装置により空間上・次元上で暁月市と現実世界を繋ぐフィールドを作り出し、『神居』という情報(精神や肉体)を転送し、強制的に暁月市という『世界』に割り込ませたと思われる。
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